千葉県九十九里で海鮮丼を食べてきた話。

 海鮮丼。

 1つの器の中に散りばめられた宝石のような魚介たちが輝き、見るだけで幸せな気持ちにさせる。

 「海の宝石箱やぁ~」なんて言った偉人もいるくらいだ。こんなに心踊る食べ物を生み出す日本人はすごいと思うし、日本人が創る料理はとても繊細で素晴らしい技術だと改めて感心する。

 本格的な日本料理になると食欲が湧き上がるかどうかで言ったら少し悩みどころだが、美しさではどこの国にも劣らないだろう。

 現在では割と当たり前のように食されてるようだが、『生の魚』を食べるなんて海外では信じがたい光景だったらしい。だが、日本の食文化は評価され『SUSHI!』なんて飛び跳ねてしまうほど喜ぶ海外勢もいるくらいだ。

 さらに日本への来訪目的には『和食を食べる』は極めて多いとどっかの記事で読んだことがある。そのくらい日本の食文化には大きな影響力があるのだ。日本に生まれてよかったぁ!

 とそんなことを思っていたら食べたくなりました。海鮮丼。刺身とかほんと好きなんです。生魚苦手な方も結構多いけど。みなさんはどうでしょう?この記事に目が留まったのならきっと苦手ではないだろうと思う。とにかく食べたい。美味しい新鮮な魚介が食べたい。探せ、この世の全てをそこに置いてきた。

 千葉県は半分くらい海に囲まれてるからいっぱい出てきますね。うーん、どこがいいかな。いろんな記事に目を通してみると、どこの記事にも同じ店名がいくつかあります。中でもひと際目を引く言葉に強く興味をそそられました。

"焼きはまぐり"

 海鮮丼どこいったんだよ。自分でもそう思いましたが、焼きはま食べたいんですもん。

 焼きはまはやっぱり海沿いの街に多いようでそこに的を絞っていく。誘惑に負けて最早、海鮮丼 焼きはまな状態のまま向かったお店がこちら。

ばんや

所在地:千葉県山武郡九十九里町不動堂450

営業時間:平日 10:00~19:30

     土曜 9:30~20:00

     日曜 9:30~19:30

定休日:火曜日

 見るからに海沿いの店構え。少し歩けば九十九里浜まで行ける位置にある『ばんや』さん。こちらが今回の目的地となりました。

 隣接している駐車場には他県からいらした方もいるようで、我らのように調べてきたのが伺えて期待度急上昇。結構有名なお店みたいでそこかしこに店名が紹介されてました。そして思う、ネットって本当に便利だなと。

 このとき伺った時間は土曜の16時半頃。

 昼間のピークが過ぎ夕飯には少し早い時間だったのもあってか待ちはなく、店内に5、6組座っている状態。意外と少なくラッキー♪

 席に通され見渡してみると思ったよりも店内は広く、テーブルと座敷がありでざっと見ても全部座ったら50人は簡単に座れるんじゃなかろうか。なんて思っていたら数組のお客さんが続々と入店。時間をずらして来たのかもしれない。

※時期も考慮してソーシャルディスタンスと消毒・検温もしっかりされていました。

 メニューは豊富。中でもどんぶり物や定食が人気らしい。私は焼きはま食べに来ただけだが(違)、とりあえずメニューを一通り開いてみたらどれもこれもおいしそう。少し使い古されたメニューにはわくわく感が詰まっている。(一部抜粋)

 非常に迷う。どうしようかと考えていたとき「あ、海鮮丼食べたかったんだ」と我に返った。

 名物の天丼も捨てがたいし、刺身定食もかなり興味を引かれるがここは初志貫徹(?)だと意志を固く注文した。※別冊に焼きはまや伊勢海老(時価)、店内メニューに海鮮親子丼やクラムチャウダーなど幅広く用意されていました。

 少し混み合ってきていたせいか注文から15分ほど経ったくらいに2品が到着。待ってました!

焼きはまぐりとさざえ

 こりゃうまそうだ。コレコレ

 写真では大きさがわかりづらいですが、割と大ぶりな焼きはまぐりとさざえのつぼ焼き。

 到着と同時に思わず「うわ、うまそ」って声に出てしまって店員さんに笑われてしまった30歳。どちらも調理の段階で軽く味付けしているのでそのまま召し上がってくださいとのこと。では、いざ実食。ん~・・・・

 うまっ!

 柔らかいのに程よい歯ごたえもあって、噛むとほのかに醤油と磯の香りがするはまぐり特有の風味。ぷりぷりの身をつつく箸が止まりません。殻に残ったスープも余すことなくいただきこの上ない幸せ。

 これなら何個でも食べられそう。よし、続いてさざえをいただきましょう。蓋をとり爪楊枝でちぎれないようにクルンと肝まで取り出すことに成功!では、実食。

 うまっ!

 壊れたラジカセみたいに同じことを言うおじさん。

 このコリコリとした食感とさざえの独特な苦みが堪りません。これはまた日本酒なんかが添えられていたら最高なつまみになるんでしょうが、今回は車で来ていたので残念。

 すでに目的の一端を食べ尽くし、ご満悦な私のもとに本日のメインが到着。決して忘れてはいませんよ、本日のメインです。

こちら

 美しい。海鮮丼はやはり見た目も鮮やかで写真撮りたくなる。画質悪くて申し訳ないですが。

 マイルドな酢飯にマグロ・タイ・赤エビなどとその他もろもろをのせた海鮮丼。マグロで店の質がわかると言うが、素人に果たしてわかるのだろうかと疑問に思いながらマグロを一口。

 「ナニコレ、スシ○ーで食べるやつと全然違う。銚子○のよりも遥かにうまい」と某チェーン店と比べて申し訳ないが、そのほうがしっくりきてしまったので。高級なお店で食べることなんて私みたいな一般人には中々出来ないからね。

 他のネタも硬いだの筋張ってるだのそういった類の嫌な要素は全くなく、赤エビもエビの臭みは感じずぷりぷり。酢飯もバランスが良くベチャベチャしていない好みの食感だった。

 1つ解せないとしたら"ワサビの量"。こんなに使う人いるんだろうか。大人の親指第一関節くらい添えてあるけど?そんなくだらないことを思う。

 大食いには物足りないかもしれないが、量も程よく女性でも無理なく食べきれると思う。ご飯がいらないって方には刺身や天ぷらなどの盛り合わせ・単品も豊富に用意されているので安心してほしい。

『刺身4点盛り』

※海鮮丼もそうだと思うが、時期によって内容に変化があるのでご注意。

 黙々と食べ続けていたら隣を通った店員さんの運ぶ料理に驚愕した。「な、なんだあれ!」。次来るときは必ずあいつを頼もうと決意し、海鮮丼を平らげて幸せな気持ちで店を後にした。

 外に出ると涼しい潮風が流れていて余韻に浸るにはとてもよかった。最後に見た『あいつ』を思い出しながら…。

『あいつ』を食べるため

 2回目の来店です。初回から4ヶ月しないくらいでまた来てしまいました。

 この日は前回と違って14時頃に来店したので3組待ちありで店内は大盛況。名前を書きしばらく待っている間にもう3組が来店。前回は本当にラッキーだったようだ。ようやく席に案内されて一安心。

 刺身4点盛りはこのときに注文したものです。そして今回ももちろん、焼きはまぐりいただきました。前回よりも小ぶりなものだと書いてあるので量を増やす大胆な作戦に変更。量を増やすとちょっとずつ値段が安くなっていくらしくお得。

 そんなこんなで前菜を食べて腹の準備を整えておく。『あいつ』のために。

 壁に「混雑時は揚げ物の時間がかかります」の注意書きがあったので待っていたら、案外早く到着した。そして周りの席から聞こえてくる「おぉ」の声。それもそのはず、ばんやさんの名物らしいので。

それがこちら。

"名物ばんや天丼"

 いや、でかいな。

 目の前に来ると思っていた以上のサイズ感に前菜たちで温めておいた腹が後悔でキリキリしだした。見えていないがそびえ立つ天ぷらの後ろにはかき揚げも潜んでいる。これは大食い大喜びだろう。私は絶望の淵に立たされているが。

 あくまでも「食べれる」前提での注文だったので、予想外の代物に困惑していた。これ、どうしよう。そんな消極的な思いは一度捨ててこのサイズに果敢に挑んだ。

はい、ギブ。

 他の席で注文されていた方は平らげていたが、表情を見るからに「ウッ」な状態だった。今日は小食が集まったのかもしれない。恥じることはない。はまぐりと刺身を食べてからのトライなのだから。

 野菜や有頭エビ、穴子などをサクサクに揚げた天ぷらがご飯が見えなくなるほど敷き詰められた天丼だ、そりゃ食えんさ。いや、本当に胃もたれヤバかった。

 食えなかったのはただ腹がはち切れそうだっただけで、味は格別だった。素材の味を生かしたいのかタレは少なめ(たまたまかもしれないが)で、軽い感じというよりパンチのあるボリューミーな天ぷらだった。

 だが、揚げたての天ぷらは忙しさの割に油臭さがなく、万全の状態ならもっとおいしく食べれただろう。腹を温めた状態でも純粋に「あ、うまい」と思ったくらいだからもったいないことをしてしまった。

 私のキャパには収まりきらなかったが通常なら平然と食べれる量なのかもしれない、それは誰にもわからない。メニューが多くて迷ってしまうかもしれないが、皆さんももし来店の機会があったら『名物ばんや天丼』を食べてみてほしい。添えてある漬物のありがたさに涙が出るだろう。(笑)

まとめ

 ここは間違いなくリピートしてしまうだろう。少し距離があるので頻繁に通える場所ではないが『千葉 おいしい 海鮮』で調べたら必ずヒットする人気店だ。

 忙しい時間帯に行くと待たされてしまうかもしれないが、そこら辺を我慢できるならその人気を裏切ることなく新鮮なものを提供してくれているので一度は行ってみてほしい。他県からの来客も多いようだし、海も近いので観光がてらにふらっと寄ってみるのはいかがだろうか。

 以上、千葉県九十九里で海鮮丼を食べてきた話でした。

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